日本語を学ぶ

ちらっとだけど、日本語を学ぶ中国の子の様子を見ることができました。

印象に残ったのは「辞書形」という言葉。

「見ます」「見ています」「見ません」など、日常的に使われている言葉はそのままの形では辞書では載っていません。日常生活や目にした文章のなかで「おや」と思った単語を辞書でひくには、いったん辞書にのっている形「見る」に直さなければいけないのです。それを知ってないと、辞書すら引けないということになるんだなあと。

あと、入れ替え練習をとても重視していました。例えば、まずは形容詞のなかで「い」で終わる語彙を集中的に覚えます。それから「暑いです」などの文章をやったあと、主語と、学んだばかりの形容詞を入れてどんどん新しい文章を作っていきます。

そのあとは、「大阪の夏は暑いです」とか、「大阪の夏は寒いですか?−いいえ、暑いです」、あるいは「夏が暑い」から「暑い夏」と、形容詞で名詞を修飾する形にしたり(中国の方はここで「暑い夏」など、「の」を入れがちですが、これは彼らの母語中国語からくる間違い。)


とくに徹底した入れ替え練習は、私も学ばねばならないなあと思いました。

ちなみに、「巽」がつく地名がありますが、地元の中国人はこの文字を「yì」と発音しているそうです。でも、なんかしっくりこないなあと感じて、辞書を引いてみたら「xùn」でした。でも、もしそれが正しいにしても、そう発音するとたぶん通じないだろう、と。

言語はコミュニケーションだから、通じなければしょうが無い。「重版」は重いわけじゃなくて版を重ねるんだから、「じゅう」じゃなくて「ちょう」やろ、と個人的には思うのですが、「ちょうはん」と入力しても、ATOKは変換してくれないわけです。

同じように、コミュニケーションを図るためには、「巽」を「yì」と読まねばいけないわけです。ここでは正しい・正しくないというのは二の次なんだなあと。

それはそれとして、地元の中国の方々の中に、なぜ「巽」を「yì」と読むという発想がでてきたのか、なんかこの字に似てる字で「yì」と読む漢字があるから?・・・とか、その理由を知りたかったのですが、けっきょく推測できなかったのがちょっと残念でした。