お気に入り短歌

●この日付の朝日新聞朝刊「歌壇」より。翌日が休刊日だったのでこの日の掲載になったが、おもろい俳句が多かった。

・「お母さんに似ちゃったわね」と吾子を見て笑った人のこと忘れない!(横浜市 毛涯さん)
→「似たのね」ならともかく「似ちゃったわね」はあかんね。短歌に「!」がついてるの初めて見た。でも、投句しているのをみると、ほんまに心底腹立てて、って訳ではないのかなあ、と思う。


・まだ虹を見ているのだらうこの空のむかう息子はまた留年す(香川県 藪内さん)
佐佐木幸綱評:第三首、離れて住む息子を思いやる母の歌。母親ならではの愛情が読める】
→評をみて「そうなのか」と思った第1弾。愛情もあるけど、「また」留年ということからこの息子は1回留年しているから、2度目となると学費もバカにならないし、そんな親の苦労も知らんとまたぼけ〜っと虹見てるんちゃうか、という「やれやれ」感かなと思ったのだけど。ここは「虹」のイメージから、素直に愛情ととらえるべきかなと反省した。


・雷神と風神冬のガラス戸の外にいませば猫はうなれり(川越市 小野さん)
→ねこも怖かったのかな。

・「ビックリシタナーモー」なる馬も勝ち上がるわが誕生日の中京競馬(登別市 松木さん)
→競走馬のネーミングについてはよくネタにされるが、こんな馬もいるんだ。いや、私が知らなかっただけで、世間ではもう定番のネタになっているのかもしれない。
この俳句を入力する時、「ビックリシタナーモウ」としてしまい、これだと一気に「牛」感が強まるなあ、と面白く思った。

・御御御付を真面目な顔で聞いてきた酒豪の友も鬼籍にはいる(三郷市 木村さん)
【高野公彦評:第一首、かつて「御御御付(ぎょぎょぎょづけ)って何?」と聞いてきた酒豪の友がいた。その死を惜しむほのぼのとした追悼歌。正しい読みは、おみおつけ。】
→これも評をみて「そうなのか」と思った第2弾。私も読めなかった。ATOKもわからんかったみたいで「おみおつけ」を変換すると「御味御汁」になる。いや、もしかして「御味御汁」の方が正しかったりして・・・?