好きなことを見つけた時点で成功者


「好きなことを見つけた時点で成功者」


とは、ラジオパーソナリティ妹尾和夫氏がこの日しゃべったことば。
家事をしながら聞くともなく聞いていた私は、前後の話の脈絡が分からないまま、
おもわず、そのへんの紙にこの言葉を書きとめたのだった。




そういえば、10年以上前に会った大学時代の友達と久しぶりにあった時、
趣味がみつからないという話をしていた。


地方公務員の彼女は、職場のいくつかのサークル活動や
スポーツジム等々、さまざまな趣味をやってみるものの、
おのおのの理由によって、どうしても続かないという。


学生時代から「立ち読みできる本屋に近い」という理由でアパートを選んだくらい
本好きな彼女(その範囲はオタク関係も含む。私は学生のころ彼女に半ば無理矢理?
コミケに連れて行かれた)に、「読書はどう?」と勧めてみるも、
「それが…仕事でほんとに目が疲れてねえ…読む気がおきんのよ」の一言で撃沈。


その当時も今もバイトに毛が生えたような生活をしている私にとって、
定年まで保証された安定した職を得られただけでも幸せなのに…というちょっとしたねたみとともに
あれだけ好きだった読書すらおぼつかない社会人生活の大変さに対する畏敬の念や同情が
ないまぜになって、ほんとうに複雑な気持ちになったものだ。


しかし、妹尾式論理に沿えば、私は成功者といえるのかな?


そう思い、少し嬉しくなるとともに、久しぶりに彼女の思い出を反芻していた。