10曲全部を…
この日付の某紙に、ジャズ・シンガーのケイコ・リーさんの
インタビュー記事が載っていました。
そこで目にした、彼女の印象的なことばを書き留めておきます。
(30代でデビューしたことについて)もし10代でデビューしていたら、
未熟者だったので、とんでもないおとなになっていたでしょう。
人生、失敗は絶対に無駄にならない。経験から吸収して進化したいですね。
(新譜のアルバムについて)今回も10曲全部発声やビブラートを
少しずつ変えています。1曲に向かうときの集中力は尋常でない。
疲労がすごいけど、それは私だけじゃない。
特に、10曲ぜんぶ・・・というのが。
音色もそうだけど、ビブラートのかけかたが単調だ、というのは
私も、よく先生に指摘されました。しかし、どうしても「習慣」で
そうやってしまうのです。
先生がおっしゃるには、それは無意識にかけているから。きちんと
自分で選び取ったビブラートをかけなさい、と。
そのために、あえてかけない、という練習を指示されました。
かけないように、といわれているのに、かかってしまう。
これが、けっきょく習慣で、いや敢えて言うと「惰性で」
単調なビブラートをかけてしまっていることに気づかされます。
もちろん、最初にビブラートを習った時は、
それこそすごくぎこちなく、わざとらしくなってしまうので、
とにかくビブラートが自然に入れられるようになるのが目標でした。
しかし、次の段階では、そのバリエーションをふやし、そしてみずからが
この曲のこの部分、この表現にはどのようなビブラートが適切か、ということを
ちゃんと考えて、積極的に選択してかけられるようになることが必要なんだなあと。
まだ、それができていない段階ですが、次第にまた惰性にもどってしまっていて、
この記事を読んで、改めて「初心」?を思い出し、反省させられました。