手で「見る」二胡&みんしゅしゅぎ


東大阪にマッサージに行ったとき、仕事で二胡を持っていた。せっかくなのでマッサージの先生に二胡をお見せした。先生は全盲なので二胡にくまなく触れて手で「見て」いく。私は先生の手を取って、ここに棹があって、糸巻き二個・弦が二本あって、棹が筒に差し込まれていて、ここに蛇皮が貼られている・・・と説明していく。


先生の第一声は「軽いね」だった。

二胡を左膝に載せ、手を添えて少し音を出してもらう。右手指の動きで外内弦の移動を、次に左手の指を順番に置いてもらって音の変化を確認してもらう。先生は三味線を少し習われていたので、そのへんの要領はなんとなく分かって下さった。次にちょっと曲をひいて音を聞いてもらった。面白かったのは、そのあと「ケース見せて」とおっしゃったことだ。ケースをさわり、二胡を入れてからそれを持って重さを確認していた。

先生の脳内に、どんな二胡像が浮かんだのだろうか。


あと、三味線の一番細い弦はすぐ切れるので、普段はつり糸の7番で代用していたという話が面白かった。


●この日付の朝日新聞夕刊で紹介されていた本:かこさとし「こどものとうひょう おとなのせんきょ」