預金よりミニブタ

なんかいつ作ったのか忘れたくらいの某銀行のカードが出てきたので、支店がなんばにあるからなんばに言ったときに残金を調べた上で処分しようと思っていたけど、数週間くらいずっと忘れていた。それが、この日の仕事から帰り際、やっと思い出して、その銀行に寄ってみることにした。


ご多分に漏れず、その銀行も合併して名前が変わっていて、私のカードもすでにATMで取り扱いできなくなっていて、窓口にお願いした。調べるのがけっこう時間がかかるようで、なんか分かったらまた連絡をもらう算段となった。


で、家に帰って、数日遅れの新聞からまとめて読んでいって、やっと2月15日付の朝刊までたどりついたとき、一面にあった「休眠預金を復興に」という見出しが目にとびこんできた。


そこで私が思ったのは、「うわ、この記事をみて“自分の口座の金を勝手に使われてなるものか”と目の色かえて飛び込んできた人に思われたらやだなあ」ということだった。


この記事より、同じ日の紙面の最後に載っていた、被災者のミニブタが飼い主に返されたという記事の方がむしろ私の興味を引いた。もとの名前は「岩子」とかいてガンコ、ほんでボランティア団体に保護されてたときは「シャーロット」と呼ばれていたらしい。


そこについていた写真をみながら、再会できた飼い主の方、ミニブタちゃんどっちに対しても「よかったね!」とあったかい気持ちになるとともに、2つの名前のギャップに、ちょっとニヤリとしてしまったのだった。