サウンドスケープ

2011年1月29日付朝日新聞夕刊
 ひびき紀行〔36〕 詩仙堂のししおどし(京都)


ししおどしや詩仙堂そのものに対する思い入れはそんなにないのだけれど、
この記事で紹介されている「サウンドスケープ(音の風景)」というのにふとひかれた。


記事によると、この考えを提唱したのはカナダのマリー・シェイファーで
そして「彼」(ということはこのマリーさんは男か…)の著書『世界の調律』を翻訳したのが
青山学院大の鳥越けい子教授だということだ。


わたしはそれを読んだことがないが、最初に読んだ「サウンドスケープ」に関する本は
中川真平安京 音の宇宙』(平凡社、1992年)だった。

といっても大学生の時なので、そんなはるか昔に読んだ本の内容なんてほとんど覚えていないし、
いま、別の方に貸しているので、内容も確認しようがない。なので、いぜんこの本について
記した自分の文章を引用してみる。


(前略)覚えていることといえば、読んだ時の感触というか、現実の風景に非現実な音の風景が二重写しになるような、浮遊感・不思議感におそわれたコトだけ…

まあ、表題に平安京とあるとはいえ、現代の地図や写真とか、新聞記事とかも載っています。
特に、もしあなたが、1989年1月8日に、ある程度ものごころがついていたという年代なら(私は高校生でした)、きっと第10章「音と権力」はあの時の異様な雰囲気を思い起こしながら、すこしどきどきを感じつつ読みすすめることができるかもしれません。

「いや、私はもっとヤング(死語)やし」という方でも、関西在住で京都を身近に感じるヒトなら、けっこう親しみを感じながら読めるかもしれません。なかでも、さいきんはやりの森見登美彦の本が好きだったら、意外とハマルかもよ〜。


それに、この本がどれくらい売れてるのか分かりませんが、ベストセラー小説から見たら「誤差の範囲内」(齊藤美奈子著『趣味は読書。』(ちくま文庫、2007年)の「あとがき」参照)でがんばって仕事をしている平凡社さんにエールを送るためにも、ぜひ購入して(まだ売ってるか分からんけど)読んでみてください。


ほんで、読み終わったら、この本の概要を簡略にまとめて、私にメールしてください。
どうぞヨロシク!!

(08/02/23記)


あれ、だいぶ昔も、ちょっと前も、どっちも私、読んでへんやん。


ちなみに上の記事に触れている1989年1月8日について、
その日のテレビ欄の画像がネットにあったので貼っておきます。
http://josup.xrea.jp/src/up2311.png


                                  

↓これはただいま貸しているので手元にない

平安京 音の宇宙

平安京 音の宇宙


↓あ、文庫にもなっているみたいです。

平安京 音の宇宙―サウンドスケープへの旅 (平凡社ライブラリー (508))

平安京 音の宇宙―サウンドスケープへの旅 (平凡社ライブラリー (508))


↓記事で紹介しているのはこちら。これも平凡社だ。

世界の調律 サウンドスケープとはなにか (平凡社ライブラリー)

世界の調律 サウンドスケープとはなにか (平凡社ライブラリー)