これだけやれば変化を実感? 語学における数値目標
2010年9月2日付朝日新聞朝刊
リレーおぴにおん いいのか 学校英語10〔完〕
英語トレーニングのICC代表 「TOEICの伝道師」千田潤一さん(62)
「黒幕」大学教師、邪魔するな
なかなか過激な見出しですが、これは特に大学入試問題の作り手としての
大学教師を批判したもののようです。入試はTOEICなどの外部テストを使ったら
いいという主張です。それら詳しいことは省きますが、私がふと目を引かれたのは以下の主張です。
(日本人が英語を)なぜ出来ないのか。
英語との付き合い方、適切な自己学習の仕方を中学高校で教えていないからです。
何を、どう、どれだけやれば、どこまで伸びるのか。
生徒で目安を見せてあげてください。
私たちの企業研修では必ず見せます。音読は5回、音読しながら書き写す「音読筆写」は20回、
リスニングは約300時間ごとに体に変化が起きる。合計2千時間ほどで劇的な変化が来る。
それを最初に見せて、目安、希望を持ってもらいます。
具体的な数値を挙げたこの主張にはとても説得力があると思いました。
また、その次には全文和訳・文法解説・音声CDを「生徒のトレーニングのために」付けてほしい、
という提案も書かれていました。つまり、文法訳読の時間を割くより、そちらのほうがよっぽど
実力がつくということですね。
しかし、訳を配りっぱなしでまったく何も説明しない、のもなかなか不安なものがある。
ただ、そのへんの説明はなるべく簡潔にして、もっと反復練習の時間をあてたほうが、
身につくのかなあとも思う。たしかに、私もリレー授業をやっているが、自分の担当の課のほうが
よく印象に残っているなあと。若い学生さんと比べて、暗記力は激減してるけど、でも
練習問題を作ったりして何遍も接していると、(すべてではないけれど)自然にフレーズが
頭に入ってくることは実感してます。
もう少し、授業を工夫する余地があるかもしれません。
これを参考にいろいろ考えてみます。