小笠原のねこ

2010年7月20日朝日新聞朝刊より
 野良猫全頭移住 小笠原挑む
 世界遺産登録目指し野鳥保護


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阪神の赤星は盗塁の数に応じて車いすを贈っていたけど、
一方、巨人の小笠原はなんかしらんけど野良猫の全島移住に乗り出すのか…



この記事の見出しを見たとき、一瞬そういう妄想がよぎりましたが、まったく違いました。




真相は、小笠原諸島の父島・母島で増えたのらねこが野鳥を襲うので、
両島のねこ推計1500匹をすべて捕獲し、本土に送って飼い猫として再出発させる、というもの。


「再出発」という記事のことばづかいが、なんか「更正させる」っぽいニュアンスで
みょうに可笑しいのだが、なかでも感動したのが、記事に書かれている島民の


「鳥も猫も殺さない、外来種対策のモデルを確立したい」


という意気込みだ。その言やよし。ぜひ、確立させて、これからの範となってほしい。



あとどうでもいいことなのだが、記事の地の文は「猫」と漢字表記、
その活動母体は「ネコ連絡会議」とカタカナ表記、そして
サバ缶でおびきよせて罠で捕獲したねこがいったん集められるのが「ねこ待合所」と
それぞれ、表記が異なっていたこと。


個人的にはひらがながかわいらしくて好きだが、この「待合所」というネーミングセンスもイイ!




もうひとつどうでもいいことなのが気になったのだが、
記事中で「全“頭”移住」といい、「推計約1500“匹”」といい、
二つの量詞(助数詞)が混在していたこと。



もし日本語を勉強している中国人にしつこく問われたら(問われる可能性はほぼ無いが)
いったいなんて答えればよいのだろう、と心配になった。



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