うさこちゃん

2010年7月20日朝日新聞朝刊
 お話紡いで 55周年 ゴーゴーミッフィー



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ちかごろの子はミッフィーと言うらしいが、
わたしにとってはやはり、「うさこちゃん」。


そう、ブルーナの描く絵本の主人公だ。
この記事は、翌7月21日からのブルーナの展覧会に関連するものなのだが、
同じ面に福音館書店の広告も載っていて、それらを懐かしく眺めた。



これはたぶん確実に読んでいる↓

うさこちゃんとどうぶつえん (ブルーナの絵本)

うさこちゃんとどうぶつえん (ブルーナの絵本)


このオレンジ色の子とかもなんか記憶にある。↓

第4集 (ブルーナブック)

第4集 (ブルーナブック)


あと、ばらばらのピースをつなぎ合わせたような
黄色い鳥の絵(残念ながらこの鳥の画像は見つからなかった)も、
あったなあこういうの、と、無性に懐かしく思えた。


これらの絵を見ていると、まるで遠い記憶の中の当時の絵本の匂いまでが、
ふと鼻孔をくすぐるような気がしてくる。



ここで、あの犬を発見した。
赤い目の犬。



これ、どんな話のどこに出てきたのかまったく記憶になかったのだが、
広告の絵をみたとたん、こどもごごろに、この真っ赤な犬の目が
ほんとうに不気味でひそかに恐く思っていたことを、ふと思い出した。


子どもがはじめてであう絵本 どうぶつセット (全3冊)

子どもがはじめてであう絵本 どうぶつセット (全3冊)



これまで読んだいろいろな記載によると、ブルーナは、この単純なイラストを
線の太さ、配色、色のバランスまで本当に考えに考え抜いて、
いちばんシンプルで美しい決定的な絵になるまで、試行錯誤したということを知っている。


ならば、赤い目の犬なんていないのに、
ブルーナはなぜこんなふうに犬を描いたのだろうか、と思った。