絹のしらべ
2010年4月10日朝日新聞夕刊 ひびき紀行
絹の調べ 湖国にあり
この記事は、長浜市の和楽器糸製造の「丸三ハシモト」に取材したものですが、
そのなかから、私の目を引いたことを記してみます。
・白は琴、黄色が三味線の糸。三味線の糸はウコンの染色。
・製法は、糊で煮込んだ糸を、余熱がある打ちに張っていき、
さらしで糸を挟んで引っ張り、余分な糊を取り除き乾燥させ、
「糸貼り」で仕上げる。
・琴弦は今、化学繊維が主流。切れにくく、高音に耐え、絹より安価なのが理由。
・絹糸にはまろやかな広がりを感じた。だが需要は1パーセントに過ぎず、
絹の本来の音をわかる人が減っている。
などのことが書いてありました。
また、その音のことを
「余韻が体にしみ込むよう」
とも表現されていました。
二胡も、むかしは絹弦が使われていました。
直接、絹弦の音を聞いたことはないけど、以前に、確か中国人の古箏演奏家の方の演奏で
これ絹弦じゃないかなあとおぼしき、なんともいえないニュアンスを持つ、
まろやかな音を堪能したことを思い出しました。
↓ こうやって丹誠込めて作った弦が売られているのですね。