おきにいり俳句

この日付の朝日新聞朝刊「歌壇」より


・お日さまの光その身に輝かせ猫の一日ゆるり始まる 牛久市 伊澤さん
【馬場あき子評:第二首の日光を含んだ猫の体毛のやさしさ。読む者の心もゆるりとなる】
・帰り来る猫の被毛の冷たさは落葉と土の匂いをはらむ 丸亀市 金倉さん


→ねこ2首。とくに逆光のときのねこの毛は輝いてキレイ。次の句も馬場あき子撰だが、猫の一日の始まりと終わりがついになっているようで面白かった。


・夜寒には天井裏に来て遊ぶ鼬ゆるして早寝するなり 瀬戸内市 児山さん
・ふるさとの山に向いて問うてみる雪は深いか狸はぶじか 高槻市 山口さん
 
→鼬(いたち)や狸など、どちらの方も動物にやさしいなあと思う。特に私は天井裏でばたばた駆け回るのを「ゆる」す度量は持ち合わせていない。ホンマに気になっておちおち眠れず、怖かった(でもあれはたぶんねずみだと思う)。