朝からけっこうな雨。はたして飛行機は飛ぶのだろうか。私の不手際で出発が遅れ、けっきょく11時30分のバスに乗りることに。ロッテリアで昼食をとることにしたが、注文したあと、席に座ったときは、すでに発車まであと15分に迫っていた。


バスは満席。通路越しに一袋のポテトを交互にほおばりながら、雨の伊丹空港に到着した。
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伊丹−羽田はけっこうガラガラ。羽田に着くと、「健康調査」があるというので、寒いところに行くからサーモスタットのゲートを通ったりして体温を測ったり、チェックシートを提出したりするのかと思ったら、「天候調査」の間違いだった。


釧路行きの搭乗口まで、ものすごく歩かされた。歩いて歩いてちょっと下がったら到着。よこの搭乗口の北陸のどこか行き(忘れた)は天候調査で出発が一時間以上遅れるらしかった。釧路行きはまあなんとか飛んでくれたが、飛行機はぎゅうぎゅう詰めだった。通路をはさんで横の人が揺れる機内で必死で年賀状を書いていたのが印象的だった。


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釧路空港着はまだ5時前だったが真っ暗だった。
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冬だから、というのもあるが、それ以上に道路が暗い。しばらく、街灯も何もない、前の車のテールランプのみが頼りという状態。もし前の車すらなかったら、まるで道なき道を進んでいるような感じになるだろう。やがて、左の遠くの方から光がこちらに近づいてきたので、連れに「電車?」と聞いたら「車。そもそも電車は走っていない」と言われた。そのくらい、まっくらで「道路感」がないのだ。


しかし、市内が近づくにつれ、「地方都市」の感じが漂ってきた。個人的には子どもの頃過ごした「佐賀」に近く、懐かしさすら覚える。「大自然」でも「大都会」ではない、まさに「地方都市」の醸し出す雰囲気なのだ。ただ、道路脇に山脈状に延々と堆積する堤防のような長い雪山が、ここが厳然たる北国だということを主張している。


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スリップしそうで恐怖すら覚えた跨線橋を越え、駅近のホテルに着く。ホテルのエレベーターには「全館暖房」を通知する貼り紙がしており、「暑い場合は窓を開ける」という指示があった。各部屋の暖房だと、そこから冷気がしのびこむのだろうか。なんだかわからないが、ここには光熱費うんぬんといっていられない、命に関わるほどの絶対的な寒さにさらされていることは確かなのだ。少し前の室蘭の停電も、この地に来てから想像すると文字通り寒気がする…。大阪で聞くのとは天と地との差があるのだ。


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連れのお宅は歩いていけないこともない距離だが、凍結道路の歩行になれていない私を気遣っていただいて、お迎えが来ることに。
待っている間、外に出て写真を撮る。雨のせいか、釧路にしては寒くない。零下5度あるかどうか、という感じ。アスファルトにでんとそびえる雪山をみるだけで、強烈な非日常を感じ、旅気分が一気に高まる。
写真をとろうとすると手が冷たくてたまらない。


宿から釧路駅の方向の景色。
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その反対方向
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車で迎えに来ていただいた後、ご挨拶し、ひさしぶりの団欒に参加させていただいて、楽しい夕食をとった。そのあとタクシーでホテルに帰宅(?)。タクシーの運ちゃんも、きょう雨が降ったから、翌日に凍結してどうなることやら…と心配していた。


ホテル9階の部屋から釧路駅をのぞむ
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