水戸黄門とボレロ、そして嘎达梅林

前日2012年2月19日朝日新聞土曜版の連載記事「うたの旅人」に、時代劇・水戸黄門の主題歌「ああ人生に涙あり」についての記事があった。



あの印象的な、ダッダダダ ダッダダダ ダッダダダ ダダダダダダのリズムは、発注側の「軍歌っぽく」というイメージを裏切るものであったという。




発注者(つまりプロデューサー)の軍歌の、なんちゅうか典型的なイメージとして挙げられていた「麦と兵隊」は、私も知らなかったのだが、調べてみるとこんな感じ↓


でも、ごぞんじのとおり、水戸黄門はそうじゃなかった。曲を聴いて、プロデューサーが連想したのはあの「ボレロ」だったらしい。このくだりを読んで、私はベタな時代劇とボレロとの飛躍にすごく意外に思ったけど、でもほんと、リズムは通じるじゃん!! ボレロっぽいと思うと、けっこうあの曲はモダンだったかもしれない。


逆の例もある。いぜん、内モンゴルの英雄・嘎达梅林(カダメイリン)を歌った民謡を調べていたら、ある音源から思いがけずあの水戸黄門の「ダッダダダ」が背後に聞こえてきて、思わずクスリと笑ってしまった経験があったのだ。当時聴いたのと全く同じ音源はなさそうだけど、ちょっと見たところ、これ↓に近い感じだった。


このリズムを聴いて、こんなミョ〜な気持ちになってしまうのは、たぶんニホンジンだけなんだろうなと思う。