ちいちゃんのかげおくり

きょう付けの朝日新聞夕刊に、不思議な話がのっていた。「人生の贈りもの」という連載に、あかんきみこさんが「ちいちゃんのかげおくり」の執筆していたときのこと。本来はちいちゃんは生きのびて、お母さんになるという話にするはずだったのに、「どうしてもダメなんです。何回書き直しても死んでしまう」と。


自分が創作し、書いているのに、思い通りの結末にならない。「戦争は、筆で書いてもやっぱり生きる方向に向かない。未来も何も奪ってしまう悲惨なものです」という言葉とあいまって、読みながら、なにかぞっとするような、得体の知れないものを感じた。


その話を家の人にすると、「ドカベン」の話をされて、膝かっくん的な思いをした。