ほんもののピアノ

本番に向けて、ぜひ本物のピアノをひいておこうと思い、区民センターでアップライトピアノの入っているスタジオ室を借りて練習。

事前に調べたけど、最寄りの区の区民センターは、最近できてけっこうきれいなんだけど、ピアノは大小ホールのグランドピアノしかないんで、仕方ないから雨交じりの中、チャリで30分のところまでいくことに。


スタジオは防音がしっかりしていて、扉をあけると2つのスタジオ室への玄関のような入り口があり、スタジオ室に入るにはさらに2つ扉をあけて中に入らねばならない。そこに入って重たい扉をガッチャンと閉めると、なんだか銀行の金庫に閉じこめられたような感じ。


中は微妙に蒸し暑く、空調を付けようとするが見あたらない。諦めて、ピアノのふたを開いて鍵盤の上の布を外し、電池式の小さなカセットで録音準備し、筆箱から筆記用具を出して譜面をセット。そして録音しながらとりあえず通して弾いてみた(自分で聞き直すため&本番の緊張感を出すため)。


第1印象はとにかく「音デカっ!!!」だった。いつもキーボードの音量を最小限にしぼってやっているから、生ピアノの響きがものすごく非常識なほどデカく聞こえる。自分が高校生のとき実家でこんな大音量のヤツでがんがんひきまくってたのか、と思うと、気が遠くなってくる(小・中学生のときはエレピアノだったので)。



徐々に音量に慣れてくると、こんどはペダルによる音のにごりが気になってくる。キーボードだとそうではないのに、ピアノだとやはり本来の弦の響きがすごいから、さらにペダルを使うと、なんか不協和音がものすごく聞こえる。でも、無しでやると頼んないところもあるので、とりあえず外せるところは外すと決め、それで練習することに。


さらに時間が経つと、低音の響きがものたりなく思えてきて、どうしても左手を力任せに叩いてしまう。そうしてもむいみなことは分かっているし、だいいち、弱っている左手がたえられない。それでもなんかもごもごしている。グランドピアノだともうすこしマシなのかな・・・。


いや、左手に限らず、どうしても手をたたきつけるようにひいてしまう。なんとかしようと思う余裕もなく、気づいたら時間が来てしまった。家に帰ると、上腕のつけねがなんかおかしい。はあ、キーボードでは身体の使い方に気をつけてひくようにしているのだけど、いざとなるとほんま全部とんでしまう。

あとは、本番の時のグランドピアノにどのくらい適応できるか、だなあと思う。