和楽器の材料


2009年8月7日朝日新聞 生きている遺産 古代からの音色〔4〕
 ひちりき(日本) 和の調べ 材料の危機


この記事によると、

・ひちりきの舌(リード):高槻市の淀川河川敷の鵜殿(うどの)地区のヨシ
→長さ4〜5mのヨシから、太さや硬さが適切な舌は1枚しかとれないらしい。しかも、鵜殿の近くに高速道路の建設計画が持ち上がったが、反対の署名を文化庁に提出する、と記事にある。(それからどうなったんだろう?)



・良質の三味線:棹=インドの紅木(これに「べにき」とルビがふってある。「こうぼく」じゃないんだ)
        胴=タイなど東南アジアのカリン
→これらはワシントン条約による輸入規制や、原産国で伐採禁止になって品不足。また中国が高値で買うため、そちらに流れているらしい(その一部は二胡に使われているのかも、と思ったり…)


・三味線にはる猫や犬の皮:中国やタイからの輸入
→各地で動物愛護の立場から反対運動が起きたり、それらの動物を食する習慣が廃れたりして、皮の入手が難しくなっている。(だったら韓国からはムリなのだろうか? 野良犬・野良猫をつかまえて三味線屋にもっていく人々がいるとか、こどものころはうわさをしてたけど、今は輸入なのか。)


しかし、この記事のオチは、材料不足はなく、邦楽人口の激減の方のほうにより危機感が持たれている、ということであった。